最低賃金・年金の話
だんだんと朝晩の冷え込みを感じる季節になりました。4月の第1週の週末でサマータイムも終了です。秋、そして冬が近づいてきています。今年のイースターは4月7日から。この夏最後のキャンプを楽しむ予定です。
世界的にインフレが起きていますが、ここニュージーランドも例外ではありません。直近の消費者物価指数は7.2%を記録し、物価はうなぎ昇り。ホームローンの金利も、変動金利は8%近くまで上がってきています。この物価上昇にあえぐ国民に対し、政府は4月から最低賃金の上昇や、年金額アップなど様々な手当ての増額を実施します。これによって約140万人の人達が、何かしらの手当てが増額されます。今回はその内容の一部を紹介したいと思います。
まずは最低賃金。現行の$21.20から$22.70と最低時給が7%アップします。これによって最低賃金で週40時間働いた場合、週$60の収入増となります。ちなみにこの最低賃金ですが、2020年は$18.90でこの3年で約20%上昇したことになります。すごい上昇率ですよね。現在$22.70以下で働いている労働者約22万人が、少なくともこの恩恵に預かることになります。
次は年金です。ニュージーランドの年金は国民(ニュージーランド国籍者)だけではなく、永住権者(他国パスポート保持者)も基本的には受給資格があります。もちろん受給条件をクリアしていなければなりませんが。また日本のような掛け金はなく、全て税金で賄われています。4月1日以降単身者で週$35、夫婦で週$50アップします。実額は単身者で週$462.94から$496.37に、夫婦の場合はで週$712.22から$763.64にアップします。月額にすると単身者で約$2000、夫婦で約$3800となります。現在の年金受給者数は88万人です。
3つ目は子供手当です。子供手当は世帯収入と子供の数によって支給額が違うので、増額後の実支給額は様々ですが、1人目の子で週$9、2人目以降は週$7の増額となり、約35万世帯がこの恩恵を受けます。子供手当以外にも新たに子供が産まれた際に「ベストスタート」と呼ばれるサポートがあります。出生後1歳までは収入に関係なく、以降3歳までは世帯収入が$96295以下の世帯が受けられます。このサポートは週$4アップとなり、支給額は週$69となります。これら以外にも幼稚園や保育園、学童の補助なども増額されます。
上記以外にも、学生、求職者、障害者などのサポートも軒並み増額となっています。またガソリン税の免除や、公共交通機関料金の半額などは6月まで延長となりました。ニュージーランドの税金は高いですが、福祉はかなり充実していると思います。これで少しでも生活が楽になればいいのですが…
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