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医療システムの話

 サマータイムが始まったのに、まだ夏は遠いニュージーランド。今年の夏は暑いとの予想です。ニュージーランドも年々暑くなってきていますが、日本に比べればまだまだです。でも紫外線が日本の7倍とも14倍とも言われているので、日焼け止めは必需品です。

 さて、今回はニュージーランドの医療システムについてのお話です。留学生は日本で医療保険に入ってくるとは思いますが、システムを知っていて損はありません。

まずニュージーランドの医療水準についてです。ヘルスケア・アクセス・アンド・クオリティー・インデックスによると、世界195カ国中16位となっており、比較的高い水準にあるでしょう。ちなみに1位はアイスランド、日本は12位です。

 では本題の医療システムの話に入っていきましょう。ここニュージーランドでは、ホームドクター制を採用しています。緊急時を除き、健康上の相談や診察はGPと呼ばれるホームドクターでまず診察をしてもらいます。GPでの診察費は通常$50前後が相場です。GPでの診察で、専門医や総合病院での診察が必要であるとなった場合は、紹介状を書いてもらい次のステップに進みます。日本の様に最初から総合病院に行く事は、緊急時を除いてできません。公立の総合病院で受診する場合、市民権保持者、永住権保持者、2年以上のワークビザを取得している人は、無料となります。無料と聞くと素晴らしい様に思えますが、実はここに落とし穴が。診察費や治療費などは文字通り無料なのですが、公立病院での診察は緊急順に診察及び治療が行われるので、緊急度が低い場合、数週間から数ヶ月待たされることが普通となっています。この間に症状が悪化してしまう患者さんもいます。これを避けるために私立の専門医などに診てもらう場合、自費診療となりその額は数百ドルから数万ドルになります。自費診療費をカバーするために多くの人は医療保険に加入していますが、年齢と共に保険料も上昇し、病気になりがちな年齢になる頃には月々の保険料に耐えられず解約する人もでてきている様です。

 以上は、病気になった場合の話です。病気と書いたのは、怪我などの傷害の場合はACCと呼ばれる保障制度があり、医療機関が認めた場合治療費などが無料となります(一部初診料などの支払いが求められる場合があります)。これは市民権保持者や永住権保持者だけではなく、留学生や旅行者なども対象となります。但しニュージーランド国内で起きた事故による傷害で、ニュージーランド国内での治療に限られます。ですので、日本帰国後の治療費などは適用されません。事故と書くと大きな事故を想像しがちですが、道を歩いてて転んで怪我したなども含まれます。

多くの人が医療保険に入っていると書きましたが、通常のプランに歯医者は含まれていません。もちろん特約で付ける事は可能ですが、保険料は一気に上がります。そうニュージーランドの歯医者は高額なのです。チェックアップに行くだけで、100~150ドル。虫歯の治療をすればすぐに数百ドルから2000ドル。インプラントなどは1本で数千ドルかかります。海外旅行保険などにも歯科医特約があるかと思いますが、ニュージーランドに長期滞在をする場合は、是非日本でチェック及び治療をしてくることをお勧めします。

最後に、本当に緊急の場合は「111」に電話して救急車を呼んでください。



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